予約をしてないヲタクへ
ブログの存在を忘れていました。
おはようございます、こんにちは、こんばんは。
本日はジャニヲタでありしがない書店員である私がちょっと聞いてよって話があったので筆をとった次第です。
皆さん普段アイドル誌やテレビ誌、ステージ誌、映画誌等々自担が載っている雑誌はどこで買いますか?
ネットで買うよーって人(挙手を促す)
ほうほう
本屋さんで買うよーって人(反応を見る)
ふむふむ
勿論なんも見えません、別にアンケートとか取ったことないですしね。
ただの茶番にお付き合いいただき有り難うございます。
まぁリアル店舗の店員なのでここからは本屋さんでお目当ての本を買うときにこんな事があるんだよーって話をしたいと思います。
自担が雑誌の表紙に抜擢された!!
さぁどうする!?
いえーーーーい!!!!!!!!って喜ぶのも良いけどとりあえず本屋さんに行って予約をしよう!電話でもいいよ、予約しようぜ!
本屋さんも場所によって結構色が違うんですよ。
現場でよくお世話になるような劇場の近くや若者が沢山集まるような所は需要があるので自ずと入荷する数も増えます。
でもあなたの家の近くの本屋さんはそうとも限らない。
お目当ての雑誌が1冊も入らないかもしれないぞ!
そんな時の為の“予約”です。
発売前に「私はこれがどうしても欲しいんだ!」ということをお店に意思表示するんです。
例えばあなたの欲しい雑誌が近くの本屋には1冊しか入る予定がありません。
見えないライバルを恐れて朝から本屋にダッシュする?
ダメヲタク!
無駄な争いはしたくないでしょ?だから予約するの!
まぁそういうことです。
内情を交えてお話しますとお店に入ってくる商品って実績配本ってのと指定配本ってのがありまして…
実績配本は、ここのお店は大体○冊売ってるから今回も同じような数を出しますよって感じで決まるんですね。コンスタントに売れているような商品であれば基本的に配本はあります。
指定配本ってのは、店員が今回は特集的に売りたい!とか絶対うちの店で売れる!って時にこの数でくれ!ってお願いする場合のやり方です。
予約が多数入っていつもの数じゃ足りないかも…と思ったら上乗せしてお願いします。
絶対言った通り入れてくれるって訳じゃないけどね…ここでバトることもしばしば…。
なんてのは蛇足ですが。
発売される前ならこんな感じでなんやかんや出来ることはあります。お店側も。
いざ発売日。(ここから突然小芝居が始まるぞッ)
特に予約も入ってなかったA店の店員さんはいつも通り開店前に店頭に並べます。
入ってきたのは5冊。
貴方の最寄り書店はA店。帰り際に買えばいいかななんて思っていつものように過ごします。
その頃、同じく最寄り書店がA店の強火ちゃんが朝イチで店頭分の5冊かっさらっていきます。
お店側も特例がない限りは冊数制限は設けてないのでお会計を済ませます。
朝からほくほくの強火ちゃん。
貴方は仕事が終わりA店に行き自担くんが表紙の雑誌を探します。
でも一向に見つかりません。探し方が悪いのかも…と思い店員さんに在庫確認をします。
「すみません…今日発売の非凡カエサルってありますか…」
「あー非凡カエサルですね。入荷はあったんですけどもう売り切れてしまいまして…」
貴方は絶望します。
今日発売のものがもう売り切れてるだと…!?
「あの…次に入ってくる予定とかありますか…」
貴方は声を絞り出して尋ねます。
「雑誌ですので追加で入ってくることは殆どないですね…」
「注文は…可能でしょうか…」
「はい、可能ですよ。今ご用意しますね」
神様はいたんだ!!
貴方はうきうきで予約用紙に記入します。
帰り道日課のTwitterを見ながら早々に雑誌の画像をスキャンしてあげている不届きものをスパブロキメながら本誌が手元に届くのを楽しみにしていました。
数日後A店から電話が入っていた。
折り返し掛けるとこんな内容を告げられました。
「出版社に在庫はあったのですがちょっと状態の悪いものしかご用意が出来なかったのですが…いかがいたしましょうか」
はぁー!?可愛い自担くんが載っている雑誌なのに美しい状態でこないだと!?
美への冒涜か!?
…と憤慨寸前のモンペの貴方。
なんでこんなことになったのかご説明しますと…雑誌って書籍と違って毎週、毎月新しいものがでるのが大半です。
書籍は10年前の本だろうが売れていれば店頭に置いてあります。
でも雑誌は、例えばTV誌としましょう。10年前に出たものが店頭に置いてあったらおかしいですよね。
ヲタク的には価値のあるものかもしれませんがTV誌をTV誌として買っている人には1ミリも価値はありません。
雑誌は回転が早いので新しいものを刷り直すということは基本的にありません。週刊などであれば尚更です。
そして出版社によっては在庫を持たない所もあるんです。
新しく刷られる予定もない…出版社も在庫を持ってない…他の系列店舗にも聞いてみてもどこも売り切れでもらえない…。
そこで色んな所に在庫確認していた店員は出版社に“返品待ち保留”を提案されます。
返品待ち保留とはなんぞや!
読んで字の如くなんですが、出版社に返品されてきたらそこから出荷するからそれまで保留として注文は預かっておくねって感じです。
そうです。貴方が頼んだものはこれでやってきた商品なんです。
でも、そんな売れてる商品をお店はなんで返しちゃうのかっていうと大体は破損、汚損が原因です。
何をもって破損とするかは見る人によるので返されたなかでも出版社がまぁ許容範囲だろ…みたいなのを送ってくるんですね。
そんなこんなで生み出された在庫なのです。
特に破損もなかったから出版社に返品されることもありません。
店頭で残った在庫を返すのもいつになるか分かりません。(雑誌なので書籍よりは断然返品の間隔が掴みやすいですが…)
数日で在庫が見つかったのは最早ラッキーといったところですが美本ではないという部分がどうしても引っ掛かりますよね…。
貴方は渋々注文した雑誌を買いましたがどこかモヤモヤが残るものとなってしまいました。
お店側としてもわざわざ注文してくれた商品なのに綺麗な状態で渡せないのはなんとも言えない気持ちになるのですが、これ以上のことは出来ないんですよ…。
だからこそ欲しいものは予約をすることをおすすめします。
そして、予約する際はタイトルと出版社、分かっていれば発売日(○月下旬とかでも問題ないよ!)も伝えてくれたらとっても助かります!
たまにヲタク情報が早すぎてネットで調べても中々出てこないことあるからね!
そして予約したらキャンセルは勘弁してくれよ…(;▽;)
店頭分にすればいいかーってやつならまだいいけど元々入ってこないやつをわざわざ頼んだのにイーラネって言われると嘘だろ!?ってなるから…。
もしいらなくなったら早めに教えてください…。
大手チェーンの末端で働いたことしかないから、色々違うこともあるかもしれないけどとりあえず予約しておけば欲しいものは楽に手に入るよってことは間違いないと思うので今紙媒体ラッシュに追われているヲタクはへぇ~そうなんだみたいな感じで読んでいただけたら嬉しいです。
まだうちの自担くんには関係ないな…って貴方もいつかくる表紙や特集に備えて頭の片隅にでも置いておいていただけたら…。
では、快適なヲタクライフを!